愛犬のおしっこに血が混じっている!?どんな病気が潜んでいるの?
人間でも、血尿が出たらビックリして病院に行きますよね。
同様に犬も血尿が出る事があり、人間と同じく病気の目印となる場合があります。
血尿にはどのような病気が潜んでいるのでしょうか?
膀胱炎
膀胱の中にばい菌が入り、炎症を起こしている状態です。
初期症状は水を飲む量が増え、それに伴い排尿の回数が増えます。
その時、おしっこが白濁していたり血が混じっている場合は膀胱炎の可能性が高いでしょう。
排尿後も残尿感があるため、しょっちゅう排尿のポーズを取るも何も出ていないといった状態が続きます。
尿道が短い雌に多く、特にトイレの回数が減る冬場に発症しやすい病気です。
治療には抗生剤を投与する必要があるため、動物病院へ連れて行き診察してもらいましょう。
人間もそうですが、膀胱炎は排尿痛があります。
痛みを長引かせないよう、早めに治療を開始しましょう。
尿路結石症
尿路結石症とは、おしっこの通り道に老廃物が石化した「結石」ができる病気です。
膀胱炎を起こしている犬が併発している可能性が高く、症状も膀胱炎と似ています。
硬い石が体内にあるため内臓を傷付けてしまい、痛みを伴い更に血尿が出ます。
石の大きさによってはおしっこの通り道を塞ぎ排尿が出来なくなってしまいます。
そのままにしておくと尿毒症を起こし最悪の場合死に至るため、ただちに動物病院へ連れて行きましょう。
こちらも雌に多く、また再発の可能性が高い病気です。
一度発症したら、再発防止のため尿路疾患用のフードに変更する方も多くいます。
前立腺肥大
こちらは膀胱下にある前立腺という器官が腫れる病気です。
前立腺は雄犬にしかない器官で、特に高齢犬に多い病気と言われています。
膀胱を圧迫する事でおしっこが出にくくなり、場合によっては血尿が出ます。
また、腸を圧迫して便がうまく出なくなってしまう事もあります。
自覚症状が少なく痛みもないため気付きにくい病気ですので、尿の状態や排便の量など普段と違うかも?と感じたら早めに動物病院へ行きましょう。
男性ホルモンが大きく関係しており、去勢手術を行う事で予防できます。
中毒症状
犬にネギ類を与えると中毒を起こしてしまうという事は、犬を飼っている方は皆さんご存知だと思います。
ネギ類には赤血球を破壊してしまう「アリルプロピルジスルフィド」という成分が入っており、摂取すると数時間~数日後から貧血を起こし、血尿や血便、嘔吐をし始めます。
体の大きさによって致死量は変わりますが、1kgで15~20gと言われています。
しかし、少量でもひどい中毒症状を起こす可能性があり、数日経ってから症状が出る事もあります。
たとえ1gでも口に入った場合は動物病院に行きましょう。
まとめ
血尿といっても尿が真っ赤になるわけではなく、うっすらとしたピンク色に見える場合もあります。
そのため、飼い主さんがしっかりと観察していないと変化に気付かない場合が多いのです。
犬は痛くてもしんどくても、言葉にして伝える事ができません。
病気を早期発見するためには日頃のチェックを怠らないよう心がけましょう。