頭脳対決! 犬と猫はどっちが賢い?
盲導犬や警察犬など、犬は適性があれば訓練をすることで社会的に重要な役割を担うことができます。
ということは、猫と比べて犬のほうが頭がいいのでしょうか?いろいろな角度から検証してみました。
脳がより発達しているのはやっぱり犬!
犬は、哺乳類の中でも脳が大きな部類に入ります。 群れのルールや、自分の立場の把握など、かなり複雑な判断能力を必要としてきた為、脳が発達したと考えられています。
一方の猫は単独行動が基本で、好きか嫌いかというシンプルな判断基準で生きています。 わざわざ脳に複雑な処理をさせる必要はないので、犬ほどには脳は発達しませんでした。
ただ、脳の大きさと知力の間には、関連性はないというのが現在の定説です。 何しろ、かの天才アインシュタインの脳は、一般的な男性の脳よりも小さいというデータがあるくらいですから。
犬のしつけと猫のしつけ
あまりイメージにはないかもしれませんが、猫でもしつけはできます。ただ、犬と同じような方法でしつけようとすると、ちょっと難しいかもしれません。
犬は「お手をすればご主人様が喜ぶ!」「フセをすればオヤツをもらえる!」というように、報酬と反復をベースにして学習します。パブロフの犬が有名ですよね。
対して猫は、しつけのためにご褒美をあげても、効果は薄めです。大切なのは、猫自身がそのしつけの内容を「好き」と判断するかどうかです。
たとえば、猫のトイレのしつけは、犬にトイレを覚えさせるよりもずっと簡単だとご存知ですか?
猫はもともと砂場で排泄する習性があります。さらに綺麗好きで、縄張り意識が強い動物です。ということで、「自分(猫)の匂いのついた、いつも清潔な砂場(トイレ)」さえ用意できれば、猫はそこを「好き」「心地いい」と判断し、トイレとして使い続けるようになります。
同じ行動を繰り返すことで覚えていく犬とは違い、猫は猫主体で覚えさせていく必要があります。
脳ある猫は爪を隠す?
ここまで犬と猫を比べてみましたが、人間目線で考えた賢さ・しつけのしやすさという点では、やはり犬に軍配があがりそうです。
では、視点を変えて、野良社会の目線で考えるとどうでしょう。
犬には社会性・服従心がありますが、その分、野生本能は猫よりも低いと考えられています。逆に猫は、ネコ科イチのハンターと言われるほどのサバイバル上手です。
狩りには、本能的な勘の良さだけではなく、高度な技術や獲物との駆け引きが欠かせません。
サバイバル能力の高さは、生存率の高さ・種の存続に直結します。猫は、犬とはまた違う重要な場面で、大いにその知性を発揮していたんです。ただ、完全室内飼いが一般的な今の時代、愛猫に狩りの腕前を披露されても困りモノ。その実力は隠したままでいて欲しいというのが飼い主の本音かも…。
最後に
そもそも賢さって何でしょう。 知能指数? 芸を覚える? 人間にとっての扱いやすさ?
そういう意味ならやはり犬のほうが賢いでしょう。物覚えはいいし、空気を読めるし、人間の役に立つことが多いのも間違いありません。
でも、猫だって侮れません。我が家の猫は、布団で寝ている私の顔面に向けて、テーブルの上からリモコンやら時計やらを落とすことで餌の催促をしていました…。
21歳で大往生を遂げた、今は亡き女王様猫との懐かしい(痛い)思い出です。
犬はもちろん、猫も侮るなかれ。彼らは思わぬ時に思わぬ形でその知性を発揮してきますよ!