犬と猫はどちらも同じくらい人気のある代表的な動物です。でも、その性格は正反対だとよく言われます。
具体的に何がどう違うのか、また犬や猫にとって人間である飼い主がどういう存在なのか、実体験を参考にまとめてみました。
犬は従順、猫はワガママ。それってホント?
一般的に「犬は従順で飼い主の命令をきく。猫は気まぐれでマイペース」と考えられています。
もともと犬は社会性の高い動物です。群れの中では順位が付けられ、基本的には上位の犬に逆らうことはありません。
この習性は、共同体を作って生きる人間社会に適しています。さらに、しつけもできることから、古くから人間の友人としての地位を確立してきました。
一方、猫は単独行動が基本です。 縄張り意識が強く、自分のテリトリーに他の猫が侵入すれば縄張り争いに発展します。
狩りも単独、食事も単独と、犬に比べるとはるかに自立心が高くプライドの高い動物です。 しつけはできないことはありませんが、それなりに苦労をするでしょう。
このように、犬と猫はまったく逆の習性をしているのです。
犬にとって人間は特別な存在
犬は人間のことをどう思っているのでしょうか。
動物行動学を研究するジョン・ブラッドショーさんは、犬は人間を「犬ではない何か」だと思っているといいます。
犬は人間、特に飼い主をリーダーとして認識し、飼い主の指示に従った行動をしたり、またはその努力をします。それは、犬同士の遊びでは見られない光景です。
そして、犬から向けられる愛情と信頼の眼差しが語るように、犬にとって飼い主とは、世界でもっとも好ましい存在なのです。
猫にとっての人間は「どんくさい大きな猫」
ジョン・ブラッドショーさんは「猫は人間を特別視しない」といいます。
猫にとって人間は、ただの大きな猫にすぎず、あくまで対等な存在だというのです。ですから、猫はたとえ飼い主相手でも接し方を変えず、遊ぶ時もあくまで猫が主役です。
そう考えると、対等という割には猫の方がずっと優位に思えませんか?
もしかしたら、猫は「対等にコミュニケーションをとってやっている」くらいに思っているのかもしれません。そして、そんなツレない態度に人間はノックアウトされ、ハマってしまうわけです。
犬と猫を飼った経験から
犬はいつもそばに寄り添い、ひたむきな愛情を向けてきます。
名前を呼べばとんできて、ボールを投げれば喜んで拾って戻ってきます。散歩では千切れんばかりに尻尾を振り、撫でればこれ以上ないというくらい嬉しそうに、うっとりと目を細めて身体を預けます。
猫は呼んでもめったに来ません。ただ、呼ばれたことはわかっているので、尻尾をパタパタと振って応えます。
本の上に乗って読書の邪魔をしたり、寝ている人間の顔に猫パンチでご飯を催促したりと勝手放題。かと思えば、膝の上でノドを鳴らしながら甘えることもあります。
どれも私の実体験です。これだけでも、それぞれの特徴がよくわかりますよね。
まとめ
犬と猫の性格を比較してきましたが、決して優劣はありません。最大級の無償の愛情をくれる犬。ツンとデレで人間を虜にする猫。どちらも可愛らしく、魅力いっぱいです。
その上で、犬か猫を飼うときは「自分の性格や環境に合うのはどちらか」を考えてみるのがいいでしょう。
ただし、あくまで例外がいることも忘れてはいけません。
なんせ、我が家にいる犬二匹のうち一匹は、気まぐれでワガママで自由奔放な、猫のようなお姫様犬なんですから!