野良猫を見かけたときに耳がカットされている猫を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
実はこの耳カットは重大な意味を持っているのです。
今回は耳をカットされた猫のついて詳しく説明致しますので、ぜひご覧ください。
耳がカットされた猫ってどんな猫なの?
こんな風に耳の先だけカットしてある猫のことをいいます。
聴覚に影響がないように獣医さんが切るので、猫の体に害はなく普通の猫と同じように生活することができます。
カットされている理由
避妊・去勢済みだという証
野良猫は避妊手術や去勢手術をしないと、どんどん増えていきます。
しかし、野良の寿命は飼い猫に比べるととても短いもので平均寿命は3年といわれています。
その3年の間も飢えに苦しみながら生きたり、寒さで凍えながら冬を越したりします。
時には猫嫌いな人間に虐待をされることもあり、大変過酷な生涯なのです。
現に、野良猫のほとんどんは冬を越せずに子猫のうちに死んでしまうことが多いです。
そのため、望まない妊娠・出産を避けるために地域のボランティアさんが野良猫を捕獲して手術を行っています。
耳カットは手術のときにされ、「手術をした証」になるのです。
このように目印をつけないと、また捕獲されお腹を切り開かれることになるので猫により負担を与えてしまいます。
そうした不幸を防ぐためにも猫にとって負担が少ない耳をカットすることにより、手術済みだと一目で分かるようにしています。
地域猫の証
ある地域では野良猫ではなく「地域猫」と呼ばれる猫がいます。
地域猫についてはこちらをお読みください。
その猫も耳がこのようにカットされており、手術済の猫です。
野良猫と違う点は、その地域みんなが猫の飼い主だということです。
手術をした猫はもう子供を産むことがないのでその代だけで血筋が絶たれます。
そんな一世だけの地域猫だからこそ、地域みんなでエサやりをしたり、排泄物の後片付けをしたりしています。
こうした地域猫は日本でもどんどん増えています。
最後に
耳カットと聞くとなんだか可哀想な気もしますが、野良猫の命を救うためには最善の策であるとあるといえます。
その証しに昔はピアスで印をつけていたのですが、猫が誤飲してしまったり外れてしまったりして、またお腹を開かれてしまうというケースがたくさんあったそうです。
地域で飼われている地域猫をもし見かける機会があれば、そっと見守ってあげることも大切です。
猫好きばかりではない世の中ですが、一世代だけの命を温かく見守りながら支えてあげることこそ、私たち人間にできる優しさなのではないでしょうか。