人間に甘える猫 いったいどんな理由で甘えてくるの?
猫をよく知らない人は、猫に対して「犬と違ってなつかないし、かわいげがない」というイメージを持つそうです。
しかし、それは大きな間違い。 猫だって普通になつくし、人間に甘えます。
「飼い猫が甘えん坊過ぎて困る!」というノロけとも思える悩みを持つ飼い主さんだって存在します。
そこで今回は、人間に甘えるときの猫の心理についてご紹介しましょう。
甘えるしぐさは千差万別
猫が甘えるときのしぐさというと、何が思い浮かぶでしょうか。
じっとこちらを見つめながらいつもより高い声で鳴く。
飼い主の顔や腕を舐める。
飼い主の体にスリスリと身を添わせる。
撫でてといわんばかりに自分の頭を飼い主の手のひらに押し付ける。
ほかにも膝の上でゴロゴロとのどを鳴らしたり、家の中どこへ行くにも後をついてまわったり等々、甘え方は猫によって千差万別です。
甘える猫の心理
自立心が強いはずの猫が甘えてくるときは、お腹が空いていたり遊んでほしかったり、とにかく撫でてほしかったりと、そこにはいろいろな理由が考えられます。
たとえば、飼い主のお腹など柔らかい部位を肉球でフミフミするのは、母猫に対する甘え方です。
飼い主の体にスリスリと自分の体をこすりつける行為は、好きなものに対するマーキング行為にあたります。
また、就寝中の飼い主の顔を舐めるのは、かまってアピールが最高潮のときです。
とにかく相手をしてもらいたい猫は、飼い主に起きてもらおうと必死! ザラザラした猫の舌で薄い皮膚を舐められると、人間はそれなりの痛みを感じて目を覚まします。
ほかにも胸や顔面に乗って飼い主を窒息の危機に陥らせるなど、飼い主に起きてもらうためなら猫は手段を選びません。
こちらは睡眠不足になるので、ちょっとは手加減してほしいところですね……。
メスよりオスの方が甘えん坊
オスとメスではオスの方が甘えん坊の傾向があります。
メスは我が子を守るために警戒心が強くなる一方、オスはメスを振り向かせるための自己主張の強さが、そのまま飼い主に対しても働くと考えられています。
そのため、他者に対して一線を引く必要のあるメスと、積極的に自己アピールをするオスとでは、後者の方がより甘えん坊に感じられるのです。
また、去勢後・避妊後の猫は性別問わずより甘えん坊になるといわれています。
もちろんメスでもべったり甘えたがりな子もいますし、逆にオスでもクールな性格の子がいるので、そこは個々の性格にあわせた距離感が必要です。
最後に
猫といえばツンデレ。
普段はツンツンそっけない態度の飼い猫が、ふとしたきっかけでデレモードになったときの破壊力たるや。
おまけに世の中には、ツンデレどころか常時甘えん坊なデレデレ猫も存在しているというから驚きです。う、うらやましい……。
ツンが強いかデレが強いかはさておき、「甘える」という行為自体は猫と人間のあいだに確かな信頼関係があるからこそ。
「夜中に起こすのは勘弁して!」と布団の中に隠れながらも、甘えてもらえることへの幸せを噛みしめる。猫好きの業の深さが身に沁みます。