人間と比べ体が小さい犬にとって、体重増加は体へ大きな負担がかかります。
肥満を放っておくと、食生活の乱れや運動不足による生活習慣病、また体を支える関節の不調など様々な病気を併発してしまいます。
どのような病気に注意するべきなのか、代表的な病気をまとめましたので参考にしてみて下さい。
心臓疾患
肥満になると、体の大きさに見合った多くの血液を必要とするため心臓の動きが活発化します。
その結果、働きすぎて心臓に負担がかかってしまいます。
様々な症状があり、心肥大や心不全、場合によっては心筋梗塞により亡くなってしまう危険もあります。
肥満の疑いがある犬は、息苦しそうにしていないかなど日頃からチェックを行い、定期的に病院での検査を行いましょう。
糖尿病
糖尿病が発症するメカニズムは人間と同じで、体内のインスリンの量が少なくなると発症します。
肥満になるとインスリンの消費が多くなり、発症のリスクも高まってしまいます。
人間と同じで完治が難しく、治療にも大変な時間とお金がかかってしまいます。
肥満を防ぐ事が糖尿病の予防にもつながります。
糖尿病の代表的な症状のひとつに頻尿があります。
排泄の頻度や、飲み水の減り具合が異常な場合は注意が必要です。
関節疾患
肥満によって重くなった体を支えきれず、関節を痛めてしまう事もあります。
足の関節は炎症を起こし、変形してしまいます。
歩くと痛みが走るため運動量も減り、より肥満を加速させてしまう場合もあるでしょう。
また、腰にも大きな負担がかかり、椎間板ヘルニアの危険も高まります。
放っておくと、下半身不随となり歩くことができなくなってしまいます。
高齢になるとそのリスクは更に高まりますので、若く体力があるうちに肥満は解消しておきましょう。
犬にとって歩く事、走る事は何より大切な事です。
呼吸器疾患
肥満になると気管の周辺にも脂肪がつき、気管が狭くなって息がしづらくなります。
そして、そのまま悪化すると、脂肪によって気管自体が変形してしまう気管虚脱を起こしてしまいます。
もともと短吻種に多い病気ですが、肥満もこの病気の大きな原因のひとつです。
ガチョウの鳴き声に似たゼーゼーと苦しそうな咳をする事が特徴であり、長時間咳が続くと酸欠になって倒れてしまう可能性もあります。
息がうまくできないという事は想像以上に苦しい事ですので、早急に病院に連れて行き治療を開始しましょう。
まとめ
このように、肥満は体の様々な部分に影響を及ぼす万病のもとと言えます。
肥満の原因は飼い主さんの健康管理の方法に原因がある場合がほとんどです。
日々の生活を見直して、肥満を予防することが長生きの秘訣です。