犬を飼う際にみんな一度は考える「去勢手術」。
「小さい身体にメスを入れるなんて」という意見もありますが、去勢に対しては適切な時期が存在しています。
少しでも犬の身体的負担を軽減してあげるために、去勢に適した時期を知っておくことはとても重要だと考えます。
オスの適切な去勢時期
オスの場合、多少の個体差や犬種によっての差はありますが、おおむね生後1年ごろに生殖機能が成熟するといわれています。
生殖機能が成熟すると、メスに対して発情したり、マーキングなどの縄張り意識が強くなるため、成熟前に去勢を終えてしまうのがベストです。
生殖機能が成熟した後に去勢手術を行うことももちろん可能ですが、一度自分にできていた機能が失われてしまうということに対し、ストレスを感じてしまう恐れがあります。
そのため、オスの場合は生殖機能が成熟する前の「生後6か月」が去勢手術の目安になります。
メスの適切な去勢時期
メスの場合は、多少の個体差や犬種によっての差はありますが、生後6~8か月に初めて発情(人間でいう生理)が起こります。
したがって、発情が起こる前の「生後6か月以前」に行うのがベストになります。
発情期間は約2週間であり、この期間は体調不良やストレスがかかりやすくなってしまうことから、普段はおとなしい子でも攻撃的になったり、無駄吠えが増えてしまうこともあります。
そうした期間をなくすという意味でも、発情が起こる前に去勢手術をするのが一番よいとされています。
なるべく早い時期に去勢手術をした方がいい理由
「まだ身体が成熟する前にメスを入れるのはかわいそう」と思われるかもしれませんが、若いうちに手術をすることの方がメリットが多くあります。
人間と一緒で、犬も小さいうちに手術をすることで傷の治りが早くなります。
また、発情期や成熟した後に手術すると、犬にとって大きなストレスとなってしまうことも考えられます。
そのため、去勢手術について考えている場合はなるべく早く行うことをぜひお勧めします。
私の場合は、引き取ったのがオス1歳過ぎ、メス6歳の時だったために費用もかかり、術後の経過もゆっくりでした。
それでも手術を決断したのは、オスメスで飼う際、2匹以上飼える環境ではなかったことももちろんありますが、それ以上に生殖器から起因する病気を予防したいという思いもありました。
あるデータでは、去勢手術をした犬のほうが長寿だったという結果が出ています。
「ただの人間のエゴだ」と思われるだけでなく、犬を守るという意味でも、去勢手術は有効なのではないでしょうか。
まとめ
去勢手術についてはいまだに賛否両論あるものだと思います。
手術をする場合は、早くするに越したことはないため、ぜひ早期に結論を出すことをぜひお勧めします。