猫にまたたびって、実は危険!?
以前ネットで「猫が呼吸困難で急死。原因はまたたび!?」というニュースが話題になっていたのをご存知でしょうか?
原因不明の呼吸困難で亡くなった猫のおうちから開封され中身が大幅に減っているまたたびの袋が見つかり、またたびの大量接種が原因では?という話になったとのことです。
またたびの使い方を誤ってしまったことによるなんとも悲しい事故です。
私も猫を飼っているのですが、実はまたたびを使ったことがありません。猫にまたたびとよく言いますが、またたびの必要性がよくわからなかったからです。
そもそも、またたびってなに?どんな効果があるのか?正しい使用方法とは?はじめてまたたびを使おうとしている飼い主さんに知っていただきたくいろいろ調べてみました!
そもそもまたたびとは?
またたびとは山に自生するツル科の植物です。郊外の道路沿いの斜面や林道で見かけることができます。
猫やライオンなどのネコ科の動物はこのまたたびに含まれるマタタビラクトンやアクチニジンという成分によって中枢神経が麻痺し、性的興奮状態になると考えられています。
発情期のように身体を地面や床にこすり付けたり気持ちよさそうな恍惚とした顔つきになります。
市販の猫の爪とぎに少量のまたたびが付属されていることがありますが、これはこの効果を利用して爪とぎのしつけをしてしまおうというものです。
またたびの効果は個体差がありますので、なかにはまったく効果が無い猫もいます。雌よりも雄のほうが、なかでも去勢をしていない雄のほうが効果がでやすいといわれています。
人でいうところのアルコールに似たような作用がありますが、決定的に違うのはまたたびを摂取することで得られる健康効果は無いということです。
ですので、無理に猫にまたたびを与える必要はありません。
与える量を間違えるととても危険!
またたびには常習性や持続性はありませんので、少量のまたたびはしつけに使えたり、怒っている猫を落ち着かせたりする効果があります。
しかし、一気に大量のまたたびを与えると中枢神経の麻痺が進み呼吸困難になる危険性があります。
この“大量”の基準も個体差がありますので、猫によっては少ない量でも中枢神経の麻痺が酷くなる場合があります。
最後に
怒りっぽい猫ちゃんを落ち着かせるためにまたびを使っている飼い主さんもいらっしゃるようですが、またたびの保管には充分注意しましょう!
また最近ではストレスを和らげる成分が含まれたフードや、精神を落ち着かせるサプリメントも発売されていますので、そういった物をうまく使ってまたたびをなるべく使わずにすむようにしてあげるのもいいかもしれません。