猫のまばたきをはっきり見たことのある人って、少ないのではないでしょうか。
長年猫とともに暮らした私自身も、あまりピンとくる光景ではありません。
というわけで、はたして猫のまばたき事情がどうなっているのか、まとめてみました!
猫のまばたきは1分間に3回程度
猫だってちゃんとまばたきをしています。
ただ、その回数は1分間に3回程度ととても少ないんです。
おまけにまぶたの動きがゆっくりなので、眠くてうとうとしているように見えることがほとんど。
猫のまばたき自体がレアなうえ、運よくまばたきの瞬間を見ることができても「まったりしてるな、眠いのかな」とこちらが勘違いして終わることが多そうですね。
ちなみに、猫が緊張していたり怯えていたりすると、猫のまばたきの回数は増えます。
飼い猫のまばたきをあまり見かけないのであれば、それは猫がリラックスできている証拠です。
猫の目を守る「瞬膜」
動物はまばたきをすることで眼球をうるおし、汚れを流したり、網膜を休憩させています。
では、まばたきが少ない猫はどうやって目のケアをしているのでしょう。
猫の目には「瞬膜」という目頭から出る半透明の白い膜があります。 別名「第三眼瞼」とも呼ばれる第三のまぶたです。
多くの動物が瞬膜を持ちますが、爬虫類や鳥類・魚類は瞬膜が発達している一方で、哺乳類は瞬膜が退化していることがほとんど。
たとえば、人間の目にある半月ひだは瞬膜の名残だといわれています。
猫が目を閉じると、瞬膜が眼球を覆います。
そのとき瞬膜は、ワイパーのようにゴミを除去したり、油分を馴染ませて水分をキープするなどして眼球をケアします。
この瞬膜がとても効率的に機能しているおかげで、猫はまばたきの回数が少なくて済むわけです。
目を見れば体調がわかる
猫が起きていると、瞬膜はまぶたに隠れているため見えません。
寝ている猫のまぶたをそっと開けてみたり、寝起きの猫の目に注目すると見えるかもしれませんが、基本的に瞬膜を目にする機会はそうないでしょう。
むしろ、猫が起きているにもかかわらず瞬膜が見えている場合、猫の体調が悪い可能性が高いです。
目の病気や怪我だけでなく、神経系の異常や脱水症状を起こしていることもあるので、早急に動物病院を受診しましょう。
まとめ
人間のまばたきは1分間に平均15~20回くらい。実はこれ、動物界ではかなり多い方なんです。
まばたきには脳をリフレッシュさせる効果があるらしいので、複雑な社会で疲労まみれの人間にはこのくらいの回数が必要なのでしょうか。
そう考えるとちょっと悲しいような……。
我らが愛しの猫たちには、脳のリフレッシュが必要ないくらいシンプルかつフリーダムに過ごしてもらいたいものですね。