いつもはそれなりにうまく付き合っているはずの飼い猫が、なぜか突然威嚇してくることがあります。
飼い主としては理由もわからず困惑するばかり。そしてなにより攻撃的になっている猫は危険です。
こんなとき、いったいどのように対処したらいいのでしょうか。
『威嚇』は本気のひとつ手前
猫の威嚇。 耳を寝かせて全身の毛を逆立て、背を丸めながら牙をむき唸る。猫飼いさんにとってはおなじみの光景ですね。
この威嚇というのは、「逃げるなら今だぞ、逃げないなら容赦なく戦うぞ!」という、警告よりも重い意味を持つ行為です。
威嚇で相手が怯めばよし、怯まず向かってくるなら容赦なく牙と爪で応戦します。
ちなみに威嚇時の「シャーッ!」は、なんと猫が蛇を真似ているそうです。 さらに「フーッ!!」は「シャーッ!」のさらに上位版とも。
猫の威嚇、なかなか芸が細かいですね……。
猫が威嚇するおもな理由
猫がやたらと威嚇をする場合、威嚇の原因を取り除く必要があります。
では、猫が威嚇をする理由は何があるのでしょう。
恐怖を感じている
とにかく恐怖心がピークに達しています。 なわばりに見知らぬ何かが侵入してきたときによく見られるケースです。
室内飼いで来客もない、飼い主が他の猫の匂いをつけているわけでもない……となれば、これが理由になる可能性は低いはず。
ただ、外の工事の音が怖いなど、外的要因のとばっちりが飼い主に向かうことは考えられます。
敵意を感じている
相手が明らかに敵意を持っていると猫が判断しています。
猫は勘が鋭い動物なので、悪意には敏感です。(もちろん例外なおっとり猫さんもいますが……)
しかし、今回は飼い主に対しての威嚇がテーマなので、威嚇の理由からは除外していいでしょう。
ま、まさか飼い猫に対して敵意を持っている飼い主はいませんよ、ね……?
ストレスがMAX
今の環境になんらかの不満がたまっています。
「トイレ汚い!」「ご飯まずい!」「遊ぶ場所がない!」などなど、とにかく今の状況が猫の逆鱗に触れています。
「わたし嫌われた!?」とオロオロする前に、何が飼い猫のご不興を買っているのか、落ち着いて考えてみましょう。
威嚇されたときは無視がオススメ?
猫に威嚇されても特に意識することはありません。
敵意ないですよー近づく気もありませんよーとほんのりアピールしつつ、普段通りに過ごしてください。
他にすることといっても、せいぜい、こちらがケガをしないように注意をするくらいです。
猫の威嚇次第では、一時的に別室に移ってもいいでしょう。
そのうち猫もクールダウンして、日常生活に戻ります。
早々に猫を宥めたいのなら、鎮静効果のある猫用スプレーで落ち着けたり、手でパン!と音を立てて萎えさせる『ねこだまし』を使う方法もあります。
ただし、効果のほどは個体差があることはお忘れなく。
まとめ
猫の威嚇のきっかけとしてたまにあるのは、『猫を構いすぎて怒らせた』です。
可愛い可愛いと撫でくりまわしていたら、最初は大人しくされるがままだった猫が「ウザい!」と反旗を翻すことに。
愛が深すぎてお互い傷つけあう結果になるとは、なんという悲劇。いや、喜劇?
余談ですが、私が猫の尻尾を踏んでしまい怒らせたときは、威嚇してくる猫相手に遠巻きながらもひたすら謝りました。
猫の下手に出るのはしつけ上よくないと解説している人もいますが、実際悪かったのは私ですし、嫌われたら元も子もない……。
イマイチ立場の弱い飼い主の見本です。